概要・特徴
HDウォールは、宅地の造成などに用いる擁壁で、宅地造成等規制法施行令第14条の規定に基づき、
国内初で、
大地震(水平震度kh=0.25)に対応した大臣認定擁壁です。
地震に強い家と共に、安全で安心な宅地をご提供致し、優良な住宅をサポート致します。
設計条件・土質定数
●適応土質および積載荷重
1. 背面土および基礎地盤の内部摩擦角については25度以上であること。
ただし、土質試験により現況を確認しない場合には、背面土については宅地造成等規制法施行令別表第2による「砂利又は砂」、
基礎地盤については同別表第3による「岩、岩屑、砂利又は砂」に該当する場合のみ使用することができるものとする。
2. 擁壁上面の水平面上の積載荷重は、10kN/㎡を越えないこととし、埋戻し土の沈下を見込んだ余盛り以上の土羽を設けないこと。
■荷重の組合せ
荷重の組合せは下表による。
なお、常時土圧はクーロン土圧公式、地震時土圧係数は物部・岡部式により算定する。
■安全照査
安全照査における安定および部材検討における安全率は下表による。
築造仕様
HDウォールの構造にあたっては、背面及び基礎地盤の土質条件により築造方法などが異なりますので、施工場所の土質を十分に把握してください。
1. 必要根入れ深さについて
岩盤に接着して設置する場合を除き、次の通りとしてください。
2. 役物製品の対応について
標準規格寸法外の製品への対応については、次の通りとしてください。
3. フェンス設置について
フェンス設置については、以下の方法によりフェンス支柱と前壁を一体化して施工することができます。
なお、フェンス高さについては、2mを限度とし、その見付面積率は65%以下としてください。
4. コーナー部の対応について
隅角部の施工は、プレキャスト製品の使用可能な箇所については、プレキャスト製品を使用し、それ以外の箇所は『宅地防災マニュアル解説・解説編Ⅰ』に従って、
現場打ち構造としてください。
5. 施工時の留意点(埋戻し時等)
高さ規格の変化点やコーナー部など、プレートによる製品間の連結ができない箇所が生じる場合があります。
この場合、埋戻し時の転圧などによる製品のズレが生じないように、十分注意してください。